Pythonにはいくつかの数字型があります。主なものには整数型(int)、浮動小数点型(float)、複素数型(complex)があります。
整数型(int)
整数型は整数を表現するための型です。例えば、0
、-10
、100
などが整数型の例です。Pythonでは、整数型の演算は通常の算術演算子(+
、-
、*
、/
など)を使って行うことができます。
x = 10
y = -5
z = x + y # zは5になります
浮動小数点型(float)
浮動小数点型は小数点以下の数値を表現するための型です。例えば、3.14
、-0.001
、2.0
などが浮動小数点型の例です。Pythonでは、浮動小数点型の演算も整数型と同様に行います。
a = 3.14
b = 2.5
c = a * b # cは7.85になります
複素数型(complex)
複素数型は実数部と虚数部からなる数値を表現するための型です。虚数部はj
で表されます。例えば、3 + 4j
、-2.5 - 1j
などが複素数型の例です。Pythonでは、複素数型の演算もサポートされています。
p = 3 + 4j
q = 1 - 2j
r = p * q # rは(11+2j)になります
異なる数値型で計算したときはどうなる?
Pythonでは、異なる数字型同士で計算を行う際に、自動的に型の変換が行われます。基本的にはより一般的な型に変換され、その型で計算が行われます。
# 整数型と浮動小数点型の計算
x = 5 # 整数型
y = 2.0 # 浮動小数点型
result1 = x + y # 整数型と浮動小数点型の加算
print(result1) # 出力: 7.0(浮動小数点型)
# 整数型と複素数型の計算
z = 3 + 4j # 複素数型
result2 = x * z # 整数型と複素数型の乗算
print(result2) # 出力: (15+20j)(複素数型)
このように、異なる数字型同士で計算すると、より一般的な型に変換されて計算が行われます。例えば、整数型と浮動小数点型の計算では、結果は浮動小数点型となります。整数型と複素数型の計算では、結果は複素数型となります。この型変換により、予期しない結果が生じることがあるため、注意が必要です。